No.014 ドイツのカーニバル行事_女性が男性のネクタイを切る?!

異文化

【ただならぬ気配】

静かなオフィスで仕事をしていたある日のこと、「やめてくれ~!!」という男性の声が響き渡りました。

何事かと思い、声がする方へ急いで行きました。私だけでなく、他のスタッフも集まっています。

すると、女性の先輩が裁ちばさみを持って、男性社員に迫っている光景が目に移りました。

私は、「どうしたのですか?」とスタッフの一人に聞いたところ、「あー、これはね、カーニバルの行事の一つなのよ。」と教えてくれました。

【Weiberfastnacht(ヴァイバー・ファストナハト)】

1.時期

毎年カーニバルの始まりを告げる日で、だいたい、謝肉祭の木曜日(灰の水曜日の前の木曜日) に行われます。

2.何をする日か

この日は女性たちが主役になります。

伝統的に「この日は女性が社会の主導権を握る」という意味があり、男性に対してちょっとした「いたずら」や「権力逆転」を行う風習があります。

ライン川沿いのケルン、デュッセルドルフ、マインツなどで特に盛んです。

3.ネクタイを切る理由

女性が裁ちばさみを持って、男性のネクタイをチョキンと切るのは有名な習慣です。

ネクタイは男性の権威やフォーマルさの象徴とされ、それを切ることで「今日は女性が主導権を持つ日」を象徴します。

4.雰囲気

お祭りムードで、街や職場が仮装だらけになります。

職場の場合スーツを着ている男性社員が標的になります。

女性社員がハサミを手にオフィスを歩き回り、「今日は容赦しないわよ!」というノリでネクタイを狙います。

ネクタイを着けている男性は、わざと切られるのを楽しむ人もいれば、大事なネクタイは避けて「安いネクタイ」や「切られてもいいネクタイ」をつけていく人もいます。

そして、私が目撃したように、本気で逃げ回る人もいます。^^

会社によっては、朝からみんな仮装して仕事したり、会議が即席パーティーになったりするところもあります。

5.逃げる理由

ネクタイはフォーマルな服装の象徴ですし、高価なブランド物もあるので、冗談といえど切られたくない人は本気で防御します。

6.ネクタイを切ったその後

切られたネクタイの先は記念に取っておくこともあります。

場合によっては、切った女性が代わりにチョコやキス(ほっぺに)で“埋め合わせ”をするのが定番です。

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