フランクフルト空港に到着したのは2月の初旬。防寒対策は万全のつもりでしたが、予想以上のドイツの寒さに体の芯まで冷え切ってしまいました。
というのも、当時のドイツは、フランクフルトでマイナス20度を記録する日もあったからです。
空港には、お世話になる会社のスタッフさんが迎えに来てくださり、まず、フランクフルト市内にある会社へ行き、その後、宿泊先へ案内していただきました。
一人暮らし、始まる。
翌日、食料を買いに外に出かけたら、なかなかスーパーを見つけることができません。そこで、通りを歩いていたドイツ人に、「この辺にスーパーはありませんか?」と聞いたところ、「今日は日曜日だからどこも閉まっているわよ。」と言われました。
あっ!しまった、、、私は、そのことをすっかり忘れていました。空腹のまま一日を過ごしたような気がします。
心躍る初出勤
用心のため、大きなリュックに分厚い独和辞典と和独辞典を入れて、出勤しました。会社までは、歩いて20分程だったと思います。
社長さんをはじめ、皆様に挨拶して回りました。日系の旅行代理店でしたので、日本人の方も多く働いていました。
私が一番年下ということもあり、マネージャーさんや先輩方がとても親切にしてくださいました。
最初のミッション
社長さんに、「まずは、積極的に電話を取って、ドイツ語に慣れてください。」と言われました。
これが本当に苦しかったです。
今でも覚えているのが、初めてドイツ人からの電話を受けた際、何を言っているのかさっぱり分からず、「少々、お待ちください。」と保留にし、先輩に「すみません!ドイツ語のお電話です。お願いします。」と言っていました。
先輩に、「お~い!ここはドイツ。最初から電話を回さないで、聞き取れるところまで頑張りなさい。」と言われました。
次の電話で、受話器に耳を押し当ててドイツ語をどうにか聞き取ろうとしますが、なかなか出来ません。相手がイライラしてくるのが伝わってきます。
ついには、「あなたじゃ話にならないからドイツ語が分かる人に代わって。」と言われる始末。
こういうネガティブな言葉は、悲しいことに、なぜかはっきりと聞き取れてしまうのです。
それから、3カ月間は、早くドイツ語に慣れるため、仕事終わりに語学学校へ通いました。
電話対応を問題なくできるようになったのは、入社してから2年後のことでした。
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